出口治明「生命保険とのつき合い方」(岩波新書)
1章 生命保険はなぜ必要か
(1)必要性
・人生におけるリスクの存在
・リスクに対する埋め合わせる方法
①金持ちは何もしなくて良い
②保険を買う
③ヘッジ契約を行う
④免責契約を結ぶ
⑤社会保障(国家のセイフティーネット)
(2)生命保険の特徴(損害保険との違い)
・人の生死にかかわるもの(第一分野)・・生命保険
・偶然の事故にかかわるもの(第二分野)・・・損害保険(火災保険、自動車保険)
・医療保険(第三分野)・・・生命保険、損害保険
・高いレバレッジ効果
2章 まず、政府のセイフティーネットを知ろう
・国民負担率=租税負担率+社会保障負担率
・生命保険は国のセイフティーネットを補完するもの
・セイフティーネットは4種類(社会保険、生活扶助、社会福祉、公衆衛生)
・所得補償のためのセイフティーネット
①年金保険、労働保険(社会保険)・・・遺族年金、障害年金、障害手当金、老齢基礎年金、雇用保険
②生活保護(生活扶助)
・医療保障のためのセイフティーネット
①国民健康保険、健康保険、共済組合、後期高齢者医療保険
②高額医療費制度
・介護保障のためのセイフティーネット
①公的介護保険
3章 生命保険にはどのような商品があるのだろう
①死亡保険
ⅰ定期死亡保険・・掛け捨て、高いレバレッジ
ⅱ養老保険・・満期保険金を受け取れる
ⅲ終身死亡保険
②就労不能保険
③医療保険
ⅰ医療保険・・入院保障、手術保障
ⅱがん保険・・・診断給付金あり
ⅲ特定疾病保障保険・・がん・急性心筋梗塞・脳卒中
④こども保険・・学資保険ともいう
⑤個人年金保険
・確定拠出年金等と比較検討したほうが良い
⑥介護保険
4章 生命保険を買う前の注意点
・貯蓄型は旨味がない
・ご契約のしおりを読むと良い
・生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料は税金控除される
・誰を受取人とするか受取人の税金の計算もして、指定しておく
5章 生命保険をどう買うか
①単身世帯
・就労不能保険、医療保険など
・医療保険はレバレッジが低く買わなくてもよいという人もいるが、がん保険のようにレバレッジが効く商品もある
②カップル世帯
・生命保険(妻が専業主婦)
・定期死亡保険(子供の学資の担保)
6章 生命保険をどこで買うか
・保険業は免許事業で監督官庁が監督しているのでどこで買っても大きな差はないかも知れない
・自分のお金と必要性を考慮して決める
7章 生命保険料はこうして決められる
・生命保険は生命表から計算する
・予定利率を考慮に入れる(純保険料)
・営業保険料=純保険料+付加保険料
・平準保険料=自然保険料を平準化したもの
・収入保障保険は保険料が安くなるので売れるが、定額死亡保険がいい場合もある
8章 生命保険会社がつぶれたらどうなるか
・責任準備金の90%が保護される
・生命保険会社はつぶれにくくなってきている
・ソルベンシー・マージン比率