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葬儀費用

葬儀費用は誰が負担するか

①喪主の負担

②相続人の共同負担

③相続財産の負担

④条理慣習

・葬儀費用の負担者については説が別れているようですが①が有力であるそうです

・東大内田貴教授の本では①説が採られている

・民法306条及び309条で、葬儀費用の先取特権が認められていることや相続税の課税において、相続財産から葬儀費用が控除されることを根拠に、②及び③の説もあります。

②、③の説によると、葬儀費用を支出した喪主は、他の相続人や相続財産への求償権をもっていることになるでしょう。

しかし、相続人が葬儀を主催するとも限らず、また相続人の間で闘いがある場合もあるため、原則として①の説を取り、④条理慣習を加味して考える

 

 

相続財産からの葬儀費用の支出

(1)相続放棄との関係

・葬儀費用や仏壇・墓石購入費用として被相続人の預貯金等を使用した後、多額の債務の請求があり、相続放棄を申し立てたところ、「相続財産の処分」(民法921条)であるとして、相続放棄の申し述べを却下した家庭裁判所の決定については、大阪高等裁判所の平成14年7月3日の判決で、「相続財産の処分」には当たらないとした判決があります。

 

(2)限定承認との関係

・限定承認をして、他の債権者に対しては相続財産に対する先取特権を主張し、債権者の同意を得たという事例がある。

この場合の葬儀費用の負担者について上記の②または③を前提にしていると考えてよいのだろうか。