相続税の外国税控除とは
1.概要
国外財産を相続し、外国で相続税を課されたときには、外国税控除として一定金額が相続税から控除できる。
相続人が制限納税義務者に該当する時は、国外財産の価格はそもそも相続税の課税価格には算入されないため、外国税控除の対象ともならない。
2.控除限度額の計算
①その地で課された相続税相当額
②相続税額×{(国外財産価格-国外財産に係る債務額)÷(純資産額+相続開始年分の受贈財産額)}
*純資産額とは取得した財産から債務を控除した金額である(生前贈与加算額は含めない)
*相続税額は税額控除をすべて適用した金額である
*相続開始年分の受贈財産が国外財産であった場合には、分母にも分子にもその価格を算入することになる
控除額は①、②のいずれか少ない金額
*その地で課された相続税相当額の計算においては、相場レートについては納付すべき日と送金する日のレートでいずれか高い方を選択できる。(有利に選択できる)
1ドル=125円と1ドル=127円だと1ドル127円を選択すれば、それだけ控除できる外国税の額が増える。